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ブライダルビデオで複数のカメラを使う意味
当ライブシネマでは、結婚式ビデオについて、スタッフ一人(カメラ一〜二台)の「ベーシック・コース」とスタッフ二人(カメラ二〜三台)の「プレミアム・コース」を設けております。これに関連してですが、よく「カメラの台数でそんなに違うものなの?」という質問を受けることがありますので、ここでお答えをまとめておきたいと思います。
正直な話、一台と二台ならば、はっきりと違いがあります。たとえ二台目が固定の無人カメラでも違いは出ますし(ベーシック・コースでも、会場が許される限りは無人カメラを立てるようにしています)、それぞれにカメラマンがついていたらなおさらです。以下に理由を列挙します。
理由その1:より確実な仕事をお約束できる
結婚式や披露宴では、個々のイベントが、すべて一回限りのぶっつけ本番! となると、より確実な仕事をお約束できるのは、やはり複数カメラなのです。
考えてみても下さい。ビデオカメラは、祝辞なり、花嫁の手紙なり、ひとつのイベントが始まってしまうと、その最初から最後まで一瞬たりとも、ミスやアクシデントが許されないものなのです。これがスチールカメラなら、失敗しても、もう一度シャッターを押せばいいのです。ところがビデオは、何か遮蔽物が入ったら…酔っ払ったお客様がぶつかったら…物凄く長い余興などでテープチェンジをせざるを得なくなったら…そして(あってはならないことですが精密機械なので)カメラ自体にトラブルが起きたら…、それらの「一瞬の障害」は、永遠に残るものとなってしまうのです。 しかしもう一台カメラがあれば、その部分だけ、そちらの画面を使えばいいわけです。要するに、保険が効くわけです。さらにつけ加えさせて貰うと、無人カメラは、こうした保険として相当に弱いのです。例えば新郎新婦の入場扉とメインテーブルは、全く方向が違いますよね。しかし無人カメラは勝手に方向を変えてくれません。また、無人カメラに誰かがぶつかってアングルが大きく狂ってしまうと、全く使えなくなります。 もちろん、カメラマン一人体制でも、当方はミス無きよう、細心の注意を払っております。それでも、どうしようもない場合はあるんです。「ああ、今日も誰もぶつかったりしなかったのは、運が良かったんだね」ということは、常に思っています。 二人目のカメラマン代金は、保険料でもあるとご理解頂きたいのです。
理由その2:より適切なポジションから撮影できる
結婚披露宴のカメラのベストポジションは、常に変わります。
会場によっては新郎新婦の来賓用マイクが左右に分かれていたりして、新郎側主賓挨拶が終わると同時に、新婦側へと短時間のうちに移動…ということもままあります。ですが、どんなに頑張ってもカメラマンは精密機械ではありませんし、ましてや他のスタッフの方もいらっしゃいますから、どうしても“イマイチ”の場所になってしまうこともあるのです。もちろんプロですから、場所選びの失敗を目立たせないように、うまく画面を作りますけど、撮りながら「もう一歩、寄れれば!」「も少し右に、回り込めれば!」と思うことは、あります。というか、いつでも「ここでいいや」なんて思える“プロ”は、逆に気概が足りないと思うんですが…。 そんなとき、スチールカメラマンなら、ちょっと動いてシャッターを押せばいいんですけど、ビデオの方はスピーチなどのイベントの最中に動けません。カメラ一台きりだと、一度決めた場所から、数分間、動けない状態になるのです(対象が動かないのに、カメラが手持ちで不自然に動き出すのは、避けたいですしね)。 しかし、もう一台カメラがあれば、ほんの少しなら移動して、イベントの最後の部分は、より適切なアングルで締めることができます(もちろんこの時でも、なるべく画面が乱れないようにゆっくりと移動しますが…もう一台が大丈夫かということについて、「絶対」はあり得ないのです)。
理由その3:カメラが二台ある方が良い場面が多い
結婚式でも披露宴でも、カメラが二台あった方が良い場面は、皆さんが想像されるより多いものなのです。
結婚式の場合、カメラがお二人の表情を捉えるためには、なるべく前の方に行かねばならないわけですが、キリスト教式でも、神前でも、真正面に陣取れないのはお分かりだと思います。となると、新郎側、新婦側、どちらかの側面に行くことになりますが、そうすると、片方の表情が撮りたくても撮れない場合が出てくるのです。特にキリスト教式の場合、新郎新婦が相対する場面がままありますから、その間は後ろを向いている方の表情は全く撮れません。 披露宴では、祝辞や余興といったイベントの最中に、そのイベントの主役と新郎新婦の反応を同時に撮りたくなるものです。そういう場面は、とても多いのです。そして、花嫁の手紙…このときは、花嫁と御両親を一緒に撮りたいですよね。一台で撮っているカメラマンの人から、適当なところで(花嫁から御両親に)カメラを振り、その振っている間の画面の見苦しいのは編集でごまかす…という話を聞きました。確かにそれはそれで、ひとつの方法だと思います。でも、お父様のお顔を撮っている最中に、花嫁の頬に真珠のような涙が流れたら…この瞬間は、結局「撮り逃がした」ことになってしまうのです。となると、やはりカメラ二台で両方の表情を押さえておくのがベストなんです。そうすれば、互いの表情の一番いいときが、編集で選べるんです。では、もし、同じ瞬間に、花嫁も、お父様も、最高の表情をされたら?……これも大丈夫です。同時に、見せることができます。画面を分割して、一緒に見せれば、いいんです。こんなこと、カメラ一台では絶対に不可能ですよね? 他にも、新郎新婦の御両親へのプレゼント、ブーケトス、新郎新婦が移動されている場面などで、二台がふさわしい場面は相当、あるんです。
理由その4:編集でメリハリのある作品にできる
画面に変化があると、イキイキとした印象になり、見ていて飽きないものです。そのために編集でメリハリをつけるわけですが、一台で撮った素材では限界があります。ところが、二台同時に回していると、ケーキカットをとっても、「ナイフを入れるお二人」→「ナイフのアップ」→「お二人の笑顔」という風につなげて、変化が出てくる場合もあるんです(これは一例で、毎回このようにいくわけではないですが)。
映像作品のプロとアマの違いは撮影もありますが、編集も大きいです。せっかくプロに頼むからには、そのメリットを十全に生かしたくはないですか?
以上、カメラを二台、そしてカメラマンを二人、使う利点について、書いてみました。まだ書き忘れている気もしますが、とりあえずここまで。思い出したら追加します。
最後に二つばかりつけ加えさせて下さい。 まず、ここでカメラマン二人の利点を強調したからといって、一人が良くないというわけじゃありません。うちも、一人のベーシック・コースをやってますし、それは十分な責任感を持って、お客様に満足して頂くものを目指しています。いいかげんな二人のカメラマン以上の仕事はするという自負は持っております。先述のようになるべく無人カメラを据えるようにもしております。ですから、今まで…そして、これからベーシック・コースを選択されるお客様には、御安心頂きたい。その上で、プレミアム・コースにはそれなりの“意味”があるのだということを、納得頂きたいのです。 もうひとつ、この記事は、ベーシックよりプレミアムを選んで頂いた方が儲かる…などという商売上の意図のもとに書かれたものではありません。価格表をご覧頂けば分かりますが、ベーシックとプレミアムには、25000から30000程度の差しかありません。人件費と、カメラが一台増えることによる編集の手間を考えると、これはかなり割に合わないのです(特に編集の手間の違いは大きいです。単純な話、カメラ一台増えると、編集用素材をパソコンに取り込む時間が倍、かかるのですからね)。正直、ベーシックを選んで頂いた方が、経済的には、助かることは助かるのです。 結婚はお金がかかります。ほんのちょっとづつ贅沢を重ねていくと、あっという間に数十万…いや、数百万単位で差が出てきます。ですから、少しでも安い外部の業者として私どもを選ばれる方が、プレミアムよりベーシック・コースを指定されるのは、よく分かります。それはそれで、尊重いたしますし、一生懸命、対応させてもらいます。でも、私見では、あまりにも二台使うことの意味が知られていない。そこでこのような解説を書いてみました。 |